焼けて固まれ!本焼!

  本焼です。今回は還元焼成という焼き方をしています。還元焼成とは炭素を発生させて、うつわの金属成分と炭素を結合させるものです。電気の窯は熱の上昇だけで炭素が発生しません。炭素が発生しない場合は酸化焼成となります。この場合は酸素と金属成分が結びつく訳です。さて、ではどのように電気の窯に炭素を発生させるかというと、僕の場合はプロパンガスを入れています。これによって炭素が送り込まれて、窯からは炎が出てきます。やっぱり、炎が出て来ると焼いてるという実感が湧くものです。人によっては炭や薪を投入している人もいるそうです。

 還元と酸化の微妙な調整で焼き上がるうつわの表情が違います。分かり易い例としては、銅の成分を使った釉薬では酸化焼成の場合は緑色、還元焼成の場合は赤色というように違います。
 理想とする発色を求めて温度上昇を見ながら、炎の状態を上手くコントロールするのに神経を集中させます。

 また、ちなみにこの還元の時に特に気をつけなければならないのは、炭素と酸素が結びついて出来る一酸化炭素が放出される事です。これは大変危険なので換気はどんなに寒くてもしなければなりません。特に一酸化炭素は天井から下に溜まってくるので、身体よりも上部の換気が特に必要です。これで命を落とした陶芸家もいると聞きますので要注意なんです。

 そろそろ、温度もピークにさしかかってきました。写真の中央にはゼーゲルコーンというものが映っています。これは温度の上昇でクニャっと曲がるものです。どうです?曲がっているのが分かりますか?このおかげで正確に窯の中の温度を知る事が出来ます。

 これで本焼終了!!

 今回は何事も無くて良かったです。しばしば窯焚き中に停電になってしまったり、窯の中のヒーターが切れてしまったりすることもあるんです。こうなると、もう〜どうする事も出来ないんです。全部ダメにしてた経験は何回も、、、。そういう時には「良い勉強をした」と絶望の自分を励ますしかありません。

 さて、後は上手く焼けていてほしい!と願うだけです。
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